カタギ食品のごまの原料は、世界の各地から選りすぐって調達しています。
ここではその生産国の一部をご紹介します。
カタギ食品では、工場内での検査記録はもちろん、原料の輸入ごまについても原料原産地を特定できる情報管理を徹底しています。そのため万が一問題が起きた場合も素早く原因を突き止め、的確な解決策を講じることができます。
主なごまの産地について
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パラグアイ
パラグアイは日本からはちょうど地球の裏側、南米中央部のブラジル、ボリビア、アルゼンチンに囲まれた場所にあります。海はありませんが、ジャングルに降り注ぐ雨に恵まれた、とても豊かな土地です。この国に胡麻を作ることを導入したのは、実は戦後の日本移民です。大変な努力をして、日本とパラグアイ、両方の国の架け橋となる作物を探し、取り組んだのが、胡麻栽培でした。さらにパラグアイの農業が発展するよう、日本人が美味しいと思う胡麻を作ることを始めたのです。日本市場の調査にあたっては、当時の社長であった片木精治もご協力させていただきました。そして10年以上の時間をかけ、栽培に成功したのが、背が高く、枝がたくさん出るのが特徴の品種(エスコバ種)でした。今では3万トンを超える大産地に育ち、日本にとって、もはやなくてはならない産地となっています。 -
トルコ
黒海の出口、ボスポラス海峡を包み込み、東洋と西洋の2つの顔を兼ね備えたエキゾチックな国。胡麻の生産量は年間約15,000トン。山が迫っていて、渓流が多く水が美しいトルコ南西部で栽培されています。トルコの人たちの食生活に胡麻は無くてはならない食材。その消費量は、人口は日本の半分でありながら、なんと日本と同じ7万トンです。この国でもっともポピュラーな調味料「タヒーニ」は、私たちで言うねりごまで、お料理やお菓子作りに使われています。トルコの胡麻といえば「金胡麻」。日本の金胡麻とは違って、明るくて光沢があり大粒なのが特徴です。日本と比べて湿度が低く、収穫した胡麻がよく乾くため、色がきれいで上質な胡麻ができるのです。 -
ミャンマー
ミャンマーは年間を通して暖かく、雨に恵まれています。国土を北から南にかけて流れるエーヤワディー川(イラワジ川)の豊かな水源と、その川を中心とした平原などの広大な自然により、農業の発展をもたらしました。国民の半分以上が農業に携わっている、稲作を中心とした大農業国です。胡麻や豆の生産量が多く、胡麻は世界で1番(※)生産量が多い国です。(※OIL WORLD2019より)日本で使用されている黒ごまの約8割以上がミャンマーから輸入されており、黒ごま供給に欠かせない産地となっています。胡麻の主力産地であるミャンマーには、黒々として濃厚な味わいの黒ごま品種があり、カタギ食品ではこの原料のみを厳選して調達しています。 -
エジプト
ごまの長い歴史を語るに欠かせないエジプト。
古代エジプトでは、「ごま」は食用・香料・燃料・薬用・ミイラ作りの防腐剤として活用され、クレオパトラは美容のために「ごま油」を愛用していたといわれています。国土の95%が砂漠地帯であるため、南北に流れるナイル川の沿岸とその河口の三角州地帯の狭い地域に人口・農地が集中しており、農用地は国土の僅か3.6%しかありません。
砂漠気候でほとんど雨が降らないため、ナイル川の水資源を利用した灌漑農業が行われています。
雨に弱く痩せた土地でも生育するごまは、エジプトの気候に適しているのです。エジプトの金ごまは発色がきれいで味が良く、品質が高い原料です。機械選別した後に手選別をするなど、夾雑物(※ごまの中に混じっている異物)を取り除くことについても積極的に取り組んでいます。
こういったことから、日本の輸入量は年々増加傾向です。 -
アメリカ合衆国
子ども向け教育番組として有名な「セサミストリート」。これは米国テキサス州に実在する場所の名前です。ごまを米国に広めた食品メーカーの創業者が開拓した場所で、そのテキサス州は今でもごまの一大生産地となっています。
米国では、昔からハンバーガーのバンズなどにごまが使用されていましたが、最近では健康志向を受けて、ハマス(フムス)など、ねりごまを使用した中東料理の人気も高まってきています。米国でごまの生産販売を行っているSESACO社は、独自の育種技術による品種改良を行い、これまでごまでは困難だった機械収穫による大規模な近代農業手法を取り入れることを可能にしました。SESACO社はカタギ食品にとって、安定した供給元の一つとなっています。
カタギ食品は永続的な安定供給を目指し、SESACO社における育種技術の将来性に期待しています。 -
ボリビア多民族国
ボリビア多民族国(ボリビア)は、南アメリカ大陸にある日本の約3.3倍の国土をもつ内陸国です。絶景といわれるウユニ塩湖など、多様な大自然と長い歴史が育んだ、西洋との折衷文化の国です。大規模な農家が多いボリビアでは、ごまを広大な土地で栽培しており、機械化を進めています。これにより効率のよい生産が可能となっており、優れた品種を選んで継続的に栽培し、収穫しています。カタギ食品は2001年よりボリビア産のごまを日本で初めて輸入し始めました。カタギ食品にとってボリビアは、おいしい白ごまと黒ごまが調達できる重要な産地となっています。 -
エチオピア連邦民主共和国
アフリカ最古の独立国であり、アフリカ第2位の人口を誇るエチオピア。 アフリカ大陸の東に位置した内陸国で、国土の大半を高地(エチオピア高原)が占めており、1日の気温差が激しい気候です。エチオピアでは、ECX(Ethiopian Commodity Exchange)という商品取引所でごまが売買されており、その価格は世界相場の指標となっています。 エチオピアにおいて、ごまはコーヒー豆に次ぐ輸出作物で、ごま生産量は世界第6位です。生産したごまのほとんどは輸出され、輸出量は世界第2位を誇ります。(※OIL WORLD2017より) 世界有数の白ごま産地であるエチオピアから日本への輸出も近年増加傾向にあり、カタギ食品にとって安定した供給地となっています。